廃棄物削減と再利用の取組み
廃棄物および副生成物の排出量と処理の推移(千㌧)

廃硫酸処理をゼロに
日軽新潟(株)では、アルミニウム表面処理で硫酸を使用しており、毎月約100㌧の廃硫酸が発生していました。2016年5月に、硫酸を回収し再利用する装置を導入し、廃酸処理のゼロ化を達成しました。この装置は圧力透析という表面処理分野では新しい手法を用いています。
(2017年10月掲載)
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硫酸処分実績
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硫酸回収装置
ボイラー燃焼ガスによる中和処理施設を稼働
日本軽金属(株)清水工場で発生する排水汚泥の主成分は、アルミナの原料となる水酸化アルミニウムです。これを回収するために、ボイラーから排出されるガスに含まれるCO2 を利用した中和処理施設を設置し、2015年より運転を開始しました。これにより、年間590㌧の原料回収が見込まれ、資源の有効利用に効果を上げています。また、この設備の稼働によって、年間760㌧のCO2 を吸収しています。
(2016年10月掲載)

リターナブルパレット
日軽新潟(株)は、2008年度からトラック面体製品の輸送にリターナブルパレットの運用を開始し、物流領域の環境負荷軽減を実現しました。従来は緩衝材と段ボールの組み合せによるワンウェイ梱包であり、使用先でそのほとんどが廃棄されていました。
これを専用リターナブルパレット及び専用緩衝材の開発を行うことにより、梱包資材費の削減、車輌への積載効率向上による運賃の低減、梱包材廃棄物の低減効果が得られ、2008年度において年間約100トンのCO2排出削減が認められました。ISO14001システムのサイト統合を完了した日軽金アクト(株)のリーダーシップの下、関連するパートナーが工夫を重ねたことが成功につながりました。
(2016年10月更新)
- 従来のワンウェイ梱包
- リターナブルパレット
廃棄物のリサイクル
日本フルハーフ(株)では、バンボディーのドアに使用されるガスケット(パッキング)のボビンを従来のダンボール製から化成品製の分解・組立可能なものに変更しました。これにより、再利用可能となり、通いパレットで返却を行っています。この他に、ダンボール箱での部品の納入についても、積極的に通いパレット化を促進しています。
(2017年10月更新)
- 変更前
(ダンボール製ボビン使用) - 変更後
(化成品ボビン使用) - 分解され、通いパレットで返却
苫小牧ゼロエミッションネットワーク
日本軽金属(株)苫小牧製造所は、苫小牧市内に立地する企業10社とともに、廃棄物低減への取り組みの推進と苫小牧エリアの循環型社会を目指した企業行動の一助とすることを趣旨とした「苫小牧ゼロエミッションネットワーク」に2001年の設立当初から参加して、活動を行っています。
6ヵ月ごとに開催する情報交換会において、近年では廃棄物低減以外にも、省エネルギー活動などさまざまな環境への取り組みを報告し、情報を共有することで効率的な環境対策を推進しています。また、廃蛍光灯及び廃乾電池の共同回収によるコスト削減や、産業廃棄物処分場の合同監査なども継続して実施しています。
また、情報交換会には学識経験者を招聘してアドバイスを受け、実効ある解決活動につながる取り組みを展開するとともに、地域への情報発信も行っています。
(2017年10月更新)
- 苫小牧ゼロエミッションネットワーク情報交換会
- 廃蛍光灯の共同回収
ネットワーク会員各社(50音順)
- ◆アイシン北海道(株)
- ◆いすゞエンジン製造北海道(株)
- ◆出光興産(株)北海道製油所
- ◆王子製紙(株)苫小牧工場
- ◆JX金属苫小牧ケミカル(株)
- ◆清水鋼鐵(株)苫小牧製鋼所
- ◆(株)ダイナックス
- ◆トヨタ自動車北海道(株)
- ◆日本製紙(株)勇払工場
- ◆北海道曹達(株)
- ◆日本軽金属(株)苫小牧製造所
廃材を利用した地域活動
日本軽金属(株)名古屋工場ではアルミニウム・スラブ(アルミニウム板製品用素材:アルミニウムのブロック)の物流に際し、アルミニウム同士の接触を避けるためにスペーサ(緩衝材)を用いています。このスペーサは、約10cm角で長さが約1m前後、重量は一本10kgほどのしっかりした木材ですが、これが廃木材として年間におよそ2,500本も発生し、これまでは銭湯の燃料、製紙原料等に利用されてきました。
また、名古屋市では2002年から行政と地域・市民の方々が一体となって展開している地域・市民参加型環境活動『荒池緑地の水系復活プログラム』において、この廃スペーサを資材として活動に役立てることができました。廃スペーサは木材として、池の周りや公園の施設(階段、小道、テーブル、看板等)に利用されています。
今後も、名古屋工場はこの廃スペーサの提供を続けながら、地域の身近な環境問題に目を向けて行きます。
(2017年10月更新)
- 廃材から作られたベンチ
- トップメッセージ
- CSR報告書
- 製品・技術での取組み
- 日軽金グループと社会のかかわり
- ツナグを創るNikkeikin(2017年度特集)
- 未来の扉をひらく異次元の素材メーカー(2016年度特集)
- ミライをつくるみんなの想い(2015年度特集)
- もっと快適に、もっと軽やかに、もっとアルミニウム(2014年度特集)
- 地球とあるみらい(2013年度特集)
- 地球がよろこぶDNA(2012年度特集)
- 組織統治
- CSRマネジメント体制
- 日軽金グループのCSR推進計画
- コーポレート・ガバナンス
- 株主・投資家との関わり
- 内部統制
- 人権
- 人権方針
- 人権に関する取組み
- ダイバーシティ・マネジメント
- 座談会
- 労働慣行
- 雇用
- 人財育成
- ワーク・ライフ・バランス
- 安全衛生
- 環境
- 環境マネジメント
- 環境教育
- 環境目標と実績
- 大気・水質保全
- 廃棄物削減と再利用の取組み
- PRTR届出物質排出量
- マテリアル・バランス
- 温室効果ガス排出量削減
- 持続可能な資源の利用
- 生物多様性保全
- 環境会計
- 公正な事業慣行
- コンプライアンス
- CSR調達
- 通関業務管理制度
- 知的財産の保護
- 消費者課題
- 品質マネジメントシステム
- ISO9001取得状況
- 品質診断
- 製品・サービスの適正表示に関する取組み
- 製品含有化学物質管理
- 分析・試験体制
- コミュニティへの参画及びコミュニティの発展
- 社会貢献方針
- 地域・社会との関わり
- 教育活動
- 災害対策
- 顕彰実績
- 社会貢献会計