トップメッセージ2014

日軽金グループは、社会課題を担える人財を育てていきます。

日本軽金属株式会社 石山喬

新・中期経営計画は順調な滑り出し

日本経済は、アベノミクス効果によるデフレ脱却へ向けた期待が高まり、2020年に開催が予定されている東京オリンピック・パラリンピックなどのビッグイベントも控えて、景気の浮揚感が生まれてきていることを感じます。これを成長軌道に乗せられるかどうかは、私たち企業の努力に掛かっています。

こうした中、私たち日軽金グループは、2013年度を初年度とする「新・中期経営計画」をスタートしました。「地域別×分野別戦略による事業展開」、「新商品・新ビジネスによる成長ドライバー創出」、「企業体質強化」を柱として、企業価値の向上に努めています。計画初年度は、まだ一部に課題を残すものの、増配を達成し、まずまずの滑り出しとなりました。今後も、持株会社体制への移行を契機にグループ連携の強化と海外拠点の収益力強化により、連結収益の最大化を図ってまいります。

私たちの企業価値

私たちが目指す企業価値は、企業の社会的責任をその根幹としています。私たちの企業価値は、アルミニウムのポテンシャルを最大限に活かした環境配慮型製品を開発することであり、海外進出に伴う国家間や民族間における様々な差異に配慮したダイバーシティ・マネジメントに取組むことだと考えています。

また、進出している国や地域の「労働慣行」や「人権」も重要な課題です。

途上国におけるアルミニウム消費量は、国民総生産(GDP)伸び率の約2倍といわれ、多くの場合、アルミニウム産業は、その国や地域の経済発展とともに急激に拡大します。このため、私たちはその国や地域の変革期に立ち会う機会が多くなります。その時に、企業として何ができるのか、何をしてはいけないのか、しっかりと見極めていかなければなりません。コスト削減が、途上国の働く人々の安全や健康を犠牲にして成り立っているのでは私たちの企業価値はないと考えます。サプライチェーンの彼方で起こる問題にまで思いを巡らし、課題に対応していくことは容易ではありませんが、粘り強く取組んでいきたいと考えています。

そのためには、このような課題を担える人財が重要だと考えます。

「新・中期経営計画」の3つの柱のひとつである「企業体質強化」には、「人財の育成と有効活用」があります。この「人財」は、こうした世界や地域が抱える社会課題を理解し、担うことができる「人財」だと考えています。そして、ダイバーシティ・マネジメントの推進と併せて、この「人財」をグローバルに役立てていきたいと思います。

コンプライアンスの強化

私たちは、CSRの土台であるコンプライアンスが経営の基本原則と認識し、その浸透を推進してきました。しかしながら、今年4月、日本軽金属株式会社において、ポリ塩化アルミニウムまたは硫酸アルミニウムの取引に関して独占禁止法違反の疑いがあるとして公正取引委員会による立入検査を受けました。当社といたしましては、子会社において立入検査が行われたことを厳粛かつ真摯に受け止め、検査に全面的に協力するとともに、コンプライアンス態勢の強化・充実にも引き続き鋭意努力してまいります。

今年のCSR報告書は、私たちの考える課題や成果をISO26000に沿って整理し直しました。そこから見えてくる新しい課題もあります。皆様の忌憚のないご意見をお寄せいただければ幸いに存じます。

2014 年 8 月
代表取締役社長

日本軽金属株式会社 石山喬