トップメッセージ2015

日軽金グループは、社会課題を担える人財を育てていきます。

日本軽金属株式会社 岡本一郎
石山喬 前社長(現代表取締役会長)の後を受け、2015年6月に代表取締役社長に就任しました岡本一郎です。
日軽金グループが社会課題の解決にこれまで以上に貢献できるよう努力して参りますので、より一層のご指導・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

日軽金グループの使命

日軽金グループは、「アルミとアルミ関連素材の用途開発を永遠に続けることによって、人々の暮らしの向上と地球環境の保護に貢献していく」ことを事業運営の根幹となる方針として掲げており、これがCSR活動においても原点であると考えています。

日軽金グループは、アルミの総合メーカーとして、太陽光発電や自動車用部品など広範囲にわたる環境配慮型の製品を、アジアを中心に全世界に供給しています。加えて、アルミスクラップの回収・再生にも努めており、グループ全体のアルミ使用量に占める再生アルミの比率は約46%(2014年度実績、当社調べ)に達しています。

今後も、アルミニウムの特性を最大限に引き出しながら、環境負荷が最小限な製品の開発を進め、事業を通じた社会課題の解決に取り組んでいきます。

社会とともに発展する日軽金グループ

日軽金グループは、2013年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画を展開しています。この中期経営計画では、「地域別×分野別戦略による事業展開」、「新商品・新ビジネスによる成長 ドライバー創出」、「企業体質強化」の3つの基本方針を掲げておりますが、その内容と具体的成果を紹介します。

地域別×分野別戦略による事業展開

日本、中国、東南アジアを中心としたそれぞれの地域で、「自動車・輸送分野」、「電機・電子、情報通信分野」、「建材・景観分野」、「環境・安全・エネルギー分野」、「食品・健康・日用品分野」の5つの事業分野を展開しています。5つの事業分野は国々によって多種多様な需要動向を見せていることを踏まえ、地域ごと・市場分野ごとに経営資源を投入すべきフィールドを選別しています。

その結果、「自動車・輸送分野」では、国内ではハイブリッド車などに使用されるアルミ電線、中国ではABS部材や鍛造サスペンションの販売が伸びています。これらの製品は軽量化による自動車の燃費の向上に寄与しています。東南アジアでは、タイにおいて自動車用鋳物・ダイカスト合金や熱交材の需要が伸びてきている一方、トラック架装の合弁事業を立ち上げるなど、拡大を続けています。「電機・電子、情報通信分野」は、国内ではリチウムイオン電池関連製品が順調に伸びており、また、㈱東陽理化学研究所の子会社化に伴い、同社の中国子会社においてパソコン用筐体向けの板をはじめとして出荷が伸びています。タイでは、ルームエアコン用の熱交換器などの需要が伸びるなど、市場ごとの成長に合わせて経営資源を集中的かつ効率的に投入しています。

新商品・新ビジネスによる成長ドライバー創出

「自動車・輸送分野」における自動車塗料「クロマシャイン®」や「アルペースト®」を新たに販売するとともに、車載用インバータ用アルミ製冷却器は搭載車種拡大とともに、新たな開発を進めております。「電機・電子、情報通信分野」と「環境・安全・エネルギー分野」においては、リチウムイオン電池用関連部材として、それぞれ、リチウムイオン電池部材用微粒アルミナ、リチウムイオン電池用負極材を新たに開発・販売しています。また、東日本大震災の復興関連製品として、除染廃棄物輸送時の放射性物質の飛散対策のための「フレコンバック輸送用アルミパレット」を開発しました「。食品・健康・日用品分野」では、業務用ビールサーバーシステムなどを開発しました。「建材・景観分野」では、撥水性包装材料「トーヤルロータス®」の技術を応用した超撥水型枠「アート型枠※」をお客さまと共同開発しました。 ※商標登録出願中

企業体質強化

アルミナ事業の立て直しが最重要課題と考えています。アルミナ事業は、原料転換とその後の円安進行で原料コストが上昇し、収益力が大幅に低下しています。販売価格の是正や高付加価値製品の拡販などによって収益基盤の確立を図っていきます。

日軽金グループは、これからも加工、設計、メンテナンス、施工、サービス、技術指導などの付加価値を複合的に組み合わせることによって、お客さまのニーズに応えるだけでなく、お客さまに最高の解を提供できる異次元の素材メーカーを目指していきたいと考えています。

企業の社会的責任

社長に就任し、全ての企業活動には社会的責任が伴うことを改めて痛感しています。

私は、入社以来、主にアルミ圧延技術を中心とした研究や製造の仕事に携わってきました。海外勤務を含めて研究所や工場といった現場での勤務の中で得てきた私なりに考える企業の社会的責任について披露させていただきます。

まず、総合アルミニウムメーカーとして取組みを展開する大前提に、日軽金グループで働く全ての従業員や事業所周辺の住民の皆さんの「安全」があると考えています。特に、日軽金グループの社会的責任を担うのは従業員であり、それを実現していくのも従業員です。従業員が幸せで安心して働き、心身ともに充実して仕事に取り組むことができれば、企業価値は高まり、それが事業の持続可能な発展につながっていくと考えます。このため、従業員の安全がすべてに優先すること、それから、人財を育てていくことを着実に徹底的にやっていきます。特に、安全は、すべての会社活動に優先します。現地、現物、現実の三現主義に則して、災害のない職場をつくっていきたいと思います。

人財育成は、日軽金グループが真の国際企業集団となるためにも大切なことです。日本企業としてのアイデンティティを大切にしながら、欧米、中国、東南アジアをはじめ、世界中の人々とその文化に真摯に向き合い、是々非々、共に成長していくことが大事です。私は、かつて海外の工場で操業指導を行った際に、現場から色々な抵抗にあった経験があります。当時は、仕事なのだから、当然指示には従ってくれる、残業もしてくれるものだと一方的に考えていました。その後、手を尽くしながらコミュニケーションを深め、仕事に対する考え方の違いを理解し、相互理解に努めました。今思えば、私なりに「多様性」ということを理解した経験だったと考えています。

私は、今年度より当グループのCSR委員会の委員長に就任しました。従業員の健康、やりがい、喜び、そして家族を含めて幸せにすることを基本として、株主・投資家の皆さまの期待に応え、地域・社会、世界で共に生きるすべての皆さまに感謝し、貢献していきたいと思います。そのために、しっかりした収益基盤をつくり、CSRを推進して、チーム日軽金として意欲溢れる企業集団をつくっていきたいと考えています。

私たちのCSR報告書は、毎年グループ各社から集まった多様なメンバーが入り交じって議論を重ねながら作成しています。今年も私たちが考える課題、それに対する活動、そして成果を報告させていただきます。皆さまの忌憚のないご意見をお寄せいただければ励みになります。

2015 年 8 月
日本軽金属ホールディングス株式会社
代表取締役社長

日本軽金属ホールディングス株式会社 岡本一郎