日本軽金属ホールディングス株式会社

ニュースリリース

2015/06/25
ニュースリリース

岡本社長就任挨拶

平成27年6月25日
各 位
日本軽金属ホールディングス株式会社

 

岡本社長就任あいさつ

 

まず、安全の話から始めます。近頃思うことは、災害のパターンが昔と殆ど変っていないということです。設備の安全化、安全基準の整備。これはこれで大切なことですが、それ以上に大切なのは、働く皆さんの心構えではないでしょうか。目の前の行動に対して、小さな注意を常に払う。この単純で平凡な繰り返しを愚直に、そして片時も忘れず続ける。これが真のゼロ災につながります。経験の少ない人、危険に気づかない人、注意を怠っている人には必ずその場で一声かける。心の持ち方一つで安全に対する行動も大きく変わっていきます。現地・現物・現実。三現主義に即し、安全な職場を共に築いていきましょう。
 
さて、未来の話をするために、まず日本軽金属グループとは何か、先輩達のご苦労、ご努力及び功績について理解しておきたいと思います。もともと日本軽金属はアルミ製錬専業メーカーでした。これが約40年前の2度にわたるオイルショックで完全に壊滅し、その復活を目指して指向したのが、上流から下流に拡がるアルミ総合一貫メーカー、松永社長が標榜されたいわゆる「富士山型経営」です。この後、諸先輩方が多大な知恵と労力を払い、現体制を作りあげてきました。特に、佐藤社長、石山社長の二代において、「横串」の考え方を取り入れ、この「富士山型経営」に魂を吹き込み、組織的集大成を成し遂げました。このようなすばらしい企業体制・業績と共に、たすきを渡され、身の引き締まる気持ちで一杯です。更に花を咲かせ、大きく育てていくことが、たすきを受け取った者の使命と感じています。
 
私は、アルミ製錬体質からの脱却と横串の考え方を基軸としたアルミ総合企業への変身は、日本軽金属グループにとって大正解だったと考えています。この路線を力強く継承し、新たな成長をもたらしていくのが、後に続く私たちの使命です。アルミ総合メーカーとしての強みを生かし、素材の強さをベースに従来の素材メーカーの枠を超えた異次元の素材メーカーへと進んでいかなければなりません。
 
過去15年間、私たちは横串という考え方を通し、素材の強みを生かした製品・ビジネスを作り、他の素材メーカーとは一線を画す違う魅力の創出、付加価値の高みを目指してきました。異次元の素材メーカーとして、お客様に向かって誠実に仕事をする。その結果として「お客様に選んでいただける企業集団となる」ということを目指し、以下の5項目を推進していきます。
 
1つ目は、チーム日軽金として、事業部門と横串のマトリクス組織によるグループ運営をすることです。マトリクス組織は元来運営が難しいと言われていますが、私たち日本軽金属グループは、取り扱う製品の幅広さから考えてもマトリクス組織が最も成功できる事業形態を持っています。1つの事業部門の眼だけでビジネスを見るのではなく、グループ全体感からビジネスを見るバランス感覚が必要です。チーム日軽金とは、それぞれ個性のある強い事業部門が集まり、侃々諤々の議論を戦わせながら、マーケット・お客様に向かって一本筋の通った製品・ビジネスとして答えを出す、そんな活動をすることです。
 
2つ目は「創って・作って・売る」、商売の基本サイクルです。それぞれの事業部門、横串において、開発-生産-営業が密接に連動し、ビジネスを行っていく、いわゆる「創って・作って・売る」のサイクルを小さく速く回すことです。
 
3つ目は、真の国際企業となることです。これまで、私たちは中国・東南アジアを中心に活発に海外展開を図ってきました。これから数年かけ、これら拠点の収益基盤強化を図り、更に次のステップとして、日本軽金属グループが真に国際企業に脱皮していくことが必要になると考えます。
 
4つ目は、商品開発・ビジネス開発への経営資源の投入です。未来に対してしっかりしたタネまきを、今しておくことが大切です。5年、10年、30年先の日本軽金属グループの将来を見据え、商品開発・ビジネス開発への経営資源投入をきっちり行います。失敗にへこたれず、常に挑戦を続け、懸命に足を前に出す。このような敢闘精神を大切にしていこうと思います。
 
5つ目が、企業の社会的責任です。企業が社会的存在であることは否めない事実です。自分の儲けだけを追究し、社会への還元・貢献を考えなければ、長い目で見た企業の繁栄など考えられません。
 
具体的な事業計画等は、来年度を起点とした次期の中期経営計画に織り込むべく、これから皆さんと徹底的に議論していきましょう。澱んだ水は必ず腐ります。絶対に現状に満足することなく、常に挑戦、常に成長、常に発展を基調として進めていきたいと思います。
 
最後になりましたが、従業員の皆さんのご健康、やりがい、喜び、そしてご家族の皆様を含めた幸せの構築が企業の基本です。また、企業として世の中に存続できるためには、株主様の期待に沿うことおよび地域・社会・世界、共に生きるすべての人々への感謝・貢献が必要です。しっかりした収益体制を築き上げると共に、コンプライアンスはもとよりCSRに対しても十分な心遣いをしながら、ともにチーム日軽金としてワクワクする企業集団を作っていきましょう。

 

以 上

 

 

 

リリースに関するお問い合わせ: 日本軽金属ホールディングス株式会社
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