日本軽金属ホールディングス株式会社

チーム日軽金
プロジェクト

チーム日軽金プロジェクトで創出された
製品・取組みをご紹介します。

Project #3つくろう つかもう 2020

"エキサイティングを創りだそう"

アルミを超えて、日軽金グループ一丸プロジェクト

2020年、東京で開催される世界的スポーツの祭典。前回の東京での祭典が、新幹線の開通や家庭用テレビの普及に大きく貢献したように、今回も開催国の社会・経済は大きな変化点を迎えると予想されています。日軽金グループでは、その社会の変化を担う一員として、「つくろう つかもう 2020」プロジェクトを発足。事業部門間の壁をなくして、ゼロからのアイディアを実際に製品化し、社会貢献することをゴールに、若手社員の皆さんが奮闘している様子を伺いました。

チーム日軽金「つくろう つかもう 2020プロジェクト」参加会社/日本軽金属(株)/日軽金アクト(株)/日軽蒲原(株)/日軽新潟(株)/(株)エヌティーシー/日軽パネルシステム(株)/日軽熱交(株)/日軽産業(株)/(株)エヌ・エル・エム・エカル/理研軽金属工業(株)/日軽形材(株)/日軽メタル(株)/日軽エムシーアルミ(株)/日本フルハーフ(株)/東洋アルミニウム(株)/東洋アルミエコープロダクツ(株)/(株)住軽日軽エンジニアリング/不二貿易(株)

日本軽金属(株)の参加部門:
法務部、板事業部、メタル・素形材事業部、蒲原製造所、蒲原ケミカル工場、蒲原電極箔工場、蒲原電材センター、蒲原熱交製品工場、船橋工場、名古屋工場、技術・開発グループ、グループ技術センター

株式会社住軽日軽エンジニアリング 設計技術部 構造物チーム「古川 宏典」×日本軽金属株式会社 商品化事業化戦略プロジェクト室 人財開発グループ「元木 優子」×日軽産業株式会社 名古屋支店 主任「川端 宏治」

今までにない新しいものを生み出す

「つくろう つかもう 2020」とはどういった取組みなのですか。

元木:もともと、日本軽金属商品化事業化戦略プロジェクト室では、日軽金グループ内各社・事業部を横断した横串体制で1つのプロジェクトを進めるための事務局を担当しています。過去に横串体制で創出され、世の中へ生み出された製品は現在好評を得て発売しています。 そういった取組みの中で「つくろう つかもう 2020」は、社会の潮目となる2020年にむけて、「新しいモノづくりで金メダルを獲ろう」というコンセプトで始まりました。

「つくろう つかもう 2020」
STEP0~STEP3の流れ

STEP0

2020年にむけて、「あったらいいなという製品」「起こり得そうな出来事」というアイディアをグループ全従業員から募集。実現困難なこと、またアルミを使わない製品でもオーケーとし、思考の柔軟体操を目的とした。2013年12月にスタートし、3ヶ月間で約8,000件のアイディアが集結。その後、各拠点で有志による発掘会が行われ、最終的に40案に絞られた。アイディアは今後の事業のヒントとするべく、各事業部門にフィードバックされた。

STEP1

STEP0で行われた頭の柔軟体操の感覚をもとに、外部からコンサルタントを招いて座学を行い、プロジェクトコントロールやマーケティングを学んだあと、再度全く新しいアイディアを考案。性別や職責に関わらず若手社員が50人集まり、テーマごとにチームに分かれて活動した。半年間で23テーマが生まれ、役員投票によって絞込みを行いました。

STEP2

STEP1の工程で絞られた6テーマを具体的に事業化すべく、実際に既存または新規取引先へ出向き、情報を集め、反応を探り、ビジネス提案の改善を繰り返した。試行錯誤の末、最終的に4テーマ(4チーム)に絞られた。

テーマの詳細/Aチーム 建築(古川所属)/Cチーム 食品/Dチーム インフラ(川端所属)/Eチーム 輸送

STEP3

STEP3は具体的な販売に向けて、技術的な課題解決を模索し、顧客提案を実施。各テーマはトライ&エラーを繰り返し、当初の見通しから変化し続けている。

STEP1は全国各地から50人集まったのですか?

元木:はい、25歳~35歳の若手中堅社員を各事業部門から出していただき、月2回ほど集まっていただきました。ただ人財を出すということはコストがかりますし、日々の業務で手一杯のところも多く、当初は今回のプロジェクトに関係ない、関わっている余裕はないと思っている事業部門も多かったと思います。しかし、グループの皆が集まるからこそアイディアも実現可能性も広がるからとの思いをご理解いただき、50名を集めることが出来ました。

職責問わず参加可能としたのは今回が初めてということですが、STEP1に参加されて得たものは何でしょうか。

古川:私の所属している住軽日軽エンジニアリングでは、鋼材がメインの建築土木構造物にいかにアルミを適用することができるかが大事な業務の一つです。これまでは、世の中のニーズや、誰がどうやって使うのか、売るのかといったことよりも、設計や技術面を優先してモノを作っていたという側面がありました。ですが、STEP1で、マーケットの動きや、日軽金グループが何をどれだけ保有しているのか、また、どんなビジネススタイルが適しているのかを学べたので、自社内部での開発の際、今までとは違う分野のテーマを探してみようという動きができました。

川端:私の所属している日軽産業は、すでにある商品をご案内する商社業務なので、そもそもゼロから商品を作るということを体験したことがありませんでした。このプロジェクトに参加して、製品のアイディアが出たときに、これはあの工場だったら作れるとか、他に設備を入れる必要があるとか、それぞれが違う専門分野から集まってディスカッションをしていたので、グループ内で色々できることを知りましたね。

AチームはSTEP2で、建築をテーマにしていますが、具体的にはどのようなものなのでしょうか。

古川:2020年、東京に多くの訪日外国人旅行客が集まります。調査の結果、2020年に向けて訪日外国人旅行客が増え、宿泊施設が確実に足りなくなるという市場動向が分かりました。これに着目し、我々は宿泊施設向け製品の検討を進めました。
製品化に向けて仮想カタログを作り、実際にお客さまに見てもらって感想を反映する、ということを繰り返した結果、検討分野やテーマが大きく変化しました。

現在は、当初のアイディアから進化しているということでしょうか。

古川:前述の訪日外国客を意識して、東京の運河網を観光拠点、移動手段として再開発しようという動きがあり、実際に規制緩和や具体的な計画が出てきています。
詳しくはまだ発表できないのですが、そこで我々はその「場所」に着目し、観光資源としての価値が高いウォーターフロントをテーマとした新しい分野を提供できるのではないかと考えています。

非常に広い分野ですが、どのようなものになりますか。

古川:現在は、観光資源や観光拠点の中でも、ウォーターフロントという分野に着目しています。世界的観光都市の多くはウォーターフロントを観光拠点、移動手段としてうまく利用しています。東京でも江戸時代に整備され現在は衰退してきている東京の運河網を、観光拠点や移動手段として再開発しようという規制緩和や事業計画の動きがあります。まだ具体的な提案には至ってないのですが、日軽金グループとして新たな分野への製品展開、事業展開ができないか、また耐食性や軽さを活かした新製品の提案ができないか検討を進めています。

Dチームのインフラは、どのようなものですか。

川端:日本軽金属はアルミニウムがメインですが、創業当初からアルミナを扱っています。電子材料、セラミックス原料などとして使われていますが、このアルミナを道路インフラで活用するというアイディアです。

一見シンプルな案ですが、思いつくまでにどのくらい考えたのですか。

川端:半年間、ずっと考えていましたね。「つくろう つかもう 2020」の集まりの他に、月1回はチームメンバーで集まり、その都度メールでやりとりをしていました。アイディアが浮かばなくて社外で集まり、気分を変えて食事をしながらミーティングを行っていた際に「これだ!」と思いついたんです。

STEP3段階の状況はどうですか?

川端:はい、ゼネコンの開発部長と試作品を作り、現在進行形でデータを取り始めたところです。データ検証のあと、実証化、商品化、特許取得を経て、発売を考えています。

プロジェクトを通じて人脈と見聞が広がる

今回の「つくろう つかもう 2020」プロジェクトを通じて得た効果や変化はありますか。

古川:先ほどの話とも重なりますが、日軽金グループの強みや、保有資源の確認がスムーズになったことと、見聞が広がったことです。これまで、専門家や有識者の方々にお会いする機会はあったのですが、新しくゼネコン等の同業者や別分野の技術者の方との横のつながりを持てたことは大きかったです。そういった方々に、製品化前のテーマ探索段階から提案を行い、意見をいただくことで、今回の活動で学んだプロジェクトコントロールとは違う開発手法や知識を、先方の具体的な事例をもとに共有することができました。視野の広がりももちろんですが、実際に検討している際に入ってくる情報なので差が分かりやすく私の業務にも生かせる収穫がありました。

川端:私は大きく3つあります。まず同じくグループ内に人脈ができて、分からないことを聞ける相手が増えたことですね。次に、取り扱っている商品知識の幅が広がりました。先日、通常業務である物流会社さんに訪問した際、新しく倉庫を作りたいとおっしゃっていたのを聞き、それに関連する日軽金グループの製品を勧めることができて、チャンスを生かせたと思います。最後に、今までにないビジネスをゼロから作り上げる過程でさまざまな会社や役所に話を聞きに行ったので、視野が広がり、そこでの人脈もできました。日軽金グループとして初コンタクトの会社は、20~30社さんにのぼると思います。

元木:これまで、主に私たちより上の世代が中心になって、チーム日軽金として横串体制で動いていたのですが、それが若年層にも広まったと思います。グループ内の人脈が増えて、仕事外での交流も深まっています。同世代によるチーム日軽金としての底上げは無くてはならないので、皆がこのプロジェクトを通して、「学び」や「気づき」を得られたのは、グループの未来へ向けた素晴らしい成果であると思っています。

2020年までの市場投入を目指して、現在進行形で活動している「つくろう つかもう 2020」プロジェクト。新たな試みによる大きな期待とともに、実現の日が待ち望まれています。